ヒアリに刺されたらどうなるの? 画像・対処法・特徴など 大阪南港で2000匹以上のヒアリみつかる
2018年6月12日に中国から大阪の南港に運ばれてきたコンテナの中でヒアリ2000匹以上が発見され、2人が刺されましたが、2人とも軽症とのことです。
以前にもヒアリが発見されニュースになりました。ヒアリに刺されると大変といったことは理解していますが、詳細を忘れてしまいました…
今後の参考になるよう、ヒアリに刺されるとどうなる?症状や対処法・特徴と見分けなど、今回のニュースの内容とともに、まとめてみました。
毒ヘビやフグと違い、ヒアリ被害は虫刺されの一種であり、スズメバチに刺されたときと同じようにヒアリに刺されて15分ほどで起きる急性症状やショック症状に注意することが必要とのことです。
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大阪南港で発見されたヒアリ
「2000匹以上のヒアリは、今月12日に中国から大阪の南港に運ばれてきたコンテナの中で見つかりました」
中国から陸揚げされたコンテナは、今月14日に岸和田市内の事業者のもとに陸路で移送され、その翌日、作業員が大量のヒアリがいるのを見つけました。
環境省によると、見つかったヒアリは2000匹以上で、これまで国内で発見された中で最も多い数だということです。
コンテナから荷物を運び出していた男性作業員と、通報を受けて対応した環境省の男性職員が刺されましたが、いずれも症状は軽いということです。
環境省などは殺虫処分を行い、他に混入したヒアリがいないか確認を進めています。
yahooニュース
大阪港で「ヒアリ」と確認 近づかないよう注意を #nhk_news https://t.co/pBWJeWmqvZ
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年6月15日
ヒアリとは?
ヒアリとは、南米大陸原産のハチ目・アリ科・フタフシアリ亜科に属するアリの一種です。
別名「アカヒアリ」とも呼ばれており、もとは南米中部に生息していたものの、1942年にアメリカ南部でも発見されるようになり、そこから少しずつ拡大していったといいます。
国際自然保護連合の種の保全委員会が定めた、本来の生育・生息地以外に侵入した外来種の中で、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物のリストである『世界の侵略的外来種ワースト100』に制定されています。
ヒアリは亜熱帯から暖温帯に生息し、草地など比較的開けた環境を好み、人間が住んでいる場所に生息するようで、山の中などには生息しないそうです。
南米大陸以外にも、アメリカ合衆国、中国、オーストラリアなど太平洋周辺の国々に移入分布しているようです。
環太平洋諸国に定着した現在では、カリブ海の島々やニュージーランド、オーストラリア、中国や台湾などでも生息しているそうです。ヒアリの体長は2.5~6ミリほどで、体の色は赤茶色。触角の先端は2節からなる膨らみがあり、腹部の近くにある腹柄には2つのコブがあるといいます。
そして、お尻には毒針があり、攻撃的な性格であるヒアリはこの毒針を使い、積極的に刺してくるそうです。
女王アリがいれば繁殖でき、いったん広まると、駆逐は困難です。環境省などは「早期発見・早期駆除」を掲げ、各地の港で警戒を強めています。

ヒアリと黒アリの特徴や見分け方
日本に元々生息している在来種のアリは、『黒アリ』です。黒アリの特徴は色が黒いことですが、ヒアリは赤茶色です。赤いアリを見たら、とりあえず近づかないようにします。
赤いアリでも、ヒアリではない種類もあるようですが、よくわからない場合は近づかないことが大切です。
ちなみにヒアリと似ている『赤いアリ』の在来種は、ムネアカオオアリ、アシナガアリ、ヒメアリなどがいるそうです。
ヒアリは全体的に赤茶色ですが、腹部は濃い赤色で黒っぽく見えるようです。
見た目の特徴としては、背中に2つのコブがあるということです。画像を見ても確かに背中にラクダみたいに2つのコブがありますね。拡大図なのでコブは確認できましたが、ヒアリの大きさは、2.5mmから6.0mmといわれていますので小さめです。
【速報】大阪港に陸揚げされたコンテナから2000匹以上のヒアリ 作業員など2人刺される https://t.co/VMApNizDYU 駆除仕切れるのか? pic.twitter.com/bVwi09g2br
— アルファルファモザイク (@alfalfafafa) 2018年6月16日
ヒアリですが 在来種の蟻を 駆除してしまうと かえってヒアリが繁殖するそうなので 画像で見てみました😅左が 赤蟻 次が黒アリ 最後右下が ヒアリです! pic.twitter.com/kK2hXLGluK
— 月音 (ソラ&イヴ&ふう) (@sakura_sora402) 2017年7月7日
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これまでに日本でみつかっているヒアリ
今までは、日本には生息していなかったヒアリですが、2017年5月に神戸港で、中国の広東省広州市から貨物船で運ばれたコンテナの中から初めて発見されました。
その後、6月27日には愛知県弥富市の名古屋港、鍋田埠頭コンテナターミナルの搬出ゲートで、23日に広州市の南沙港から到着した貨物船に載っていたコンテナからもヒアリが見つかりました。
また、大阪府大阪市の南港でも、6月29日にアカカミアリが見つかったことを受けて環境省が緊急調査した結果、女王蟻とみられるアリを含む約50匹のヒアリの死骸が見つかりました。
7月3日には東京都品川区の大井コンテナふ頭で、広東省で積み込まれ香港を経由した後。6月27日に陸揚げされたコンテナの内部で、100匹のヒアリが発見されています。
7月10日には内陸部で初めて愛知県春日井市で工場の倉庫に運び込まれた荷物からヒアリが見つかりました。
ヒアリに刺されるとどうなるのか?症状は?
ヒアリの毒は、窒素元素を含む塩基性の有機化合物、アルカロイド系の毒素、『ソレノプシン』が主成分で、この毒素で刺された場合、人によって、さまざまな症状が出るといいますが、激しい痛みと刺された部分が水を持ったような感じになる水ぶくれなどが生じるようです。
また、ヒアリの毒には、ハチの毒に共通する成分であるホスホリパーゼ、ヒアルロニダーゼなども含まれており、この成分に対してアレルギー反応を起こしてしまった場合、全身のアレルギー反応である、アナフィラキシーが起こるそうです。
ハチの毒のアレルギーがある方は、ハチに刺された場合と同じように、適切な処置を行わなければ、危険な状態に至ることもあるようです。
どのような症状が出るかについては、
◆軽度の場合
刺された直後は、熱さを感じるほどの激しい痛み・かゆみが出るそうで、約10時間ほどで膿が出現するといいます。
◆中度の場合
刺された直後は軽度の場合と同じ、熱さを感じる激しい痛み・かゆみが出ますが、数分~10分後ほどで刺された箇所を中心に腫れあがり、時間が経つにつれて腫れが広がっていくそうです。
◆重度の場合
刺された直後は、熱さを感じる激しい痛み・かゆみが出ますが、それから数分~10分後ほどで蕁麻疹(じんましん)や激しい動悸(どうき)、呼吸困難などの症状が出ることもあるそうです。
ヒアリに刺されたあとに出る症状のなかでも、特に重度の症状が起きた際は、即時型アレルギー反応である「アナフィラキシー」の可能性が高く、処置が遅れてしまうと最悪、命を落とす危険性もあるそうです。
※アナフィラキシーは、全身に起こる急性アレルギー反応のことで、主に皮膚や粘膜、呼吸器や消化器、循環器などに悪影響が出てしまうようです。
各器官にアナフィラキシーの症状が出ると、皮膚はかゆみ・蕁麻疹・赤み。粘膜は目のかゆみ・唇や口のなかが腫れる。呼吸器は声や喉のかすれ・息苦しくなる。消化器は嘔吐や腹痛。循環器は顔面蒼白・呼吸が早くなる・ショック症状などがあるといいます。
また、アナフィラキシーは重症化すると呼吸困難・意識障害など、命にかかわる症状が出る場合もあり、アナフィラキシーの症状は「急速に症状が進行する」可能性が高いといいます。
そのため、ヒアリに刺された場合はすぐに病院に行くか、近くに病院がない場合は救急車を呼んだほうが良いそうです。
対処法について
まずは動き回らずに安静にし、アナフィラキシーショックの可能性もあるため、すぐに病院で医師に診断してもらうことが望まれます。
刺された時の対処法について
○刺された直後の対処
・20~30分程度、安静にし、体調の変化がないか注意
・症状が悪化しない場合には、ゆっくりと病院を受診
○症状が悪化する場合
・一番近い病院を受診する(救急受け入れのある病院が望ましい。)。
・「アリに刺されたこと」「アナフィラキシーの可能性があること」を伝え、すぐに治療してもらう。
ヒアリは攻撃性が高いため、アリや巣に近づくのは危険です。もし見つけた場合、大切なのは刺されないようにすることです。そして、ヒアリが定着するのを防ぐために、自治体や、近くの地方環境事務所に連絡することです。
また、ヒアリは熱湯をかけたり、殺虫剤をかけることで駆除できるそうですが、素手で触らないことも大事です。
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